大平義之の作品
2005年5月21日 劇場公開 シナリオライター・松本マリコの課題
製作総指揮として携わる
■ 解説
30代の駆け出しシナリオライターの女性の悩みや夢を、等身大の感覚で切り取ったヒューマンドラマ。オセロの松嶋尚美が、映画初主演ながら等身大の主人公を好演。監督は、第5回インディーズ・ムービー・フェスティバルでグランプリを受賞した中村拓。
■ ストーリー
横浜の山手に、父親と二人で穏やかに暮らす少し妄想癖のある新人シナリオライターの松本マリコ(松嶋尚美)。このほど初の地上波レギュラードラマとなる『ヨコハマ・チェーンソー』の放映が決まり、それなりに充実した日々を送っているはずなのだが、マリコは何か物足りない。その日、マリコはいつものように行きつけのカフェでシナリオを書き、家にもどってからパソコンを開くと、なんとそれは見知らぬ他人のパソコンだった。フェでマリコはうっかりして、他人のパソコンを持ってきてしまったのだ。その日から、マリコとそのパソコンの持ち主である見知らぬ相手との、奇妙な関係が始まった。次第にその姿の見えない男に、マリコは少しずつ惹かれていく。そして全ての謎が解き明かされた時、マリコの頬にひとすじの涙が伝うのだった。
2004年6月5日 劇場公開 パローレ 甘い囁き
エグゼクティブ・プロデューサーとして携わる
■ 解説
愛に不器用な中年カップルと、夜な夜なラテン・クラブに集う幽霊たちが繰り広げる騒動を描いた人情コメディ。監督は「ガキンチョ★ROCK」の前田哲。Lee Zentooによる原案を基に、「2LDK」の三浦有為子が脚本を執筆。撮影監督に「着信アリ」の山本英夫があたっている。主演は、映画初出演となるお笑いコンビ“くりぃむしちゅー”の有田哲平と上田晋也、「SIBERIAN EXPRESS 2」の竹田高利、「母のいる場所 台風一過」の鳥丸せつこ。尚、本作は、規模の大きさにこだわらず時流に乗ったスタッフ・キャストで、次代に残る作品を創り出してゆくシネマレーベル『Pink PlanETS』の第1弾作品として製作・公開された。
■ ストーリー
結婚相談所で知り合った、恋愛経験の乏しい中年カップルの山田と幸子。山田は今日こそ幸子のプロポーズしようと心に誓うのだが、なかなか思うようにはいかない。そんな中、六本木のとあるラテン・クラブを訪れたふたりは、そこで情熱的なラテン・ビートに乗って踊る幽霊たちに出会う。セクシーな幽霊・フェデリコに誘われて、彼と一緒にダンスを楽しむ幸子。一方、山田は事件に巻き込まれて非業の死を遂げた石原と共に、彼がこの世に残した未練を晴らすべく、犯人探し…ではなく、風俗嬢の瞳に愛の告白をしに行く。果たして、幽霊でありながら瞳への想いを遂げられた石原。そして、それを見て勇気を得た山田は、幸子をフェデリコから奪い返すと彼女に結婚を申し込んだ。幸子は快諾し、ふたりは祝福する幽霊たちと踊り明かすのだった。
2000年3月11日 劇場公開 破線のマリス
エグゼクティブ・プロデューサーとして携わる
■ 解説
テレビ局に勤める気鋭の女編集者が、自ら仕掛けた映像の罠に逆にはめられていく姿を描いたサスペンス。監督は「女刑事RIKO―聖母の深き淵―」の井坂聡。第43回江戸川乱歩賞を受賞した野沢尚による同名原作を基に、「不夜城」の野沢自身が脚色。撮影を「大いなる完」の佐野哲郎が担当している。主演は、「金融腐蝕列島[呪縛]」の黒木瞳と「三毛猫ホームズの推理〈ディレクターズ カット〉」の陣内孝則。第12回東京国際映画祭、第29回ロッテルダム国際映画祭正式出品作品。スーパー16ミリからのブローアップ。
■ ストーリー
「首都テレビ」の看板ニュース番組「ナイン・トゥ・テン」の高視聴率コーナー「事件検証」を、企画から取材、検証まで担当する名編集ウーマン、遠藤瑤子。ある日、彼女の元に春名と名乗る郵政省官僚から、BS放送チャンネルの取得を狙うマンモス大学「永和学園」と放送事業者の認可を担当する郵政省放送行政局との癒着問題を内部告発する1本のヴィデオテープが持ち込まれた。そこには、事件の調査中に謎の死を遂げた弁護士を監視する男の後ろ姿や、警察の事情聴取を終えて署を後にする男の正面を捉えた映像が収めてあった。そして、その男の表情にはその場にそぐわない不適な笑みが浮かんでいた……。瑤子の編集した「事件検証」が放映された数日後、「笑顔」の男・麻生公彦が局に乗り込んで来る。彼は放送内容があたかも自分が犯人であるかのような事実を捏造したインチキだとわめき立て、あの笑顔は視線の先にいた少女に向けたものだと主張した。果たして、テープには少女が映し出されていた。事実確認の為、告発してきた春名との接触を図る瑤子。だが、郵政省にはそんな人物など存在せず、テープの内容もヤラセであることが発覚する。では、誰かが麻生を犯人に仕立てる為に仕組んだ罠なのか? 一方、瑤子の映像によって生活を滅茶苦茶にされた麻生は、彼女に執拗なストーカー行為をするようになっていた次第に追いつめられていく瑤子は、上司が止めるのも聞かず真相究明に乗り出すが、行き過ぎから麻生を道路脇の溝へ突き落とし殺害してしまう。彼女の犯行が発覚するのに、そう時間はかからなかった。警察に連行される瑤子を何台ものテレビカメラが追う。その中に、彼女は別れた夫と暮らす息子の姿を見つける。息子のカメラに向けて微笑む瑤子。その表情が、また電波に乗る……。